去る12/9に、株式会社サーキュレーション様のイベントスペースをお借りして『第1回 mgnアクセシビリティ公開社内勉強会 #a11y_mgn』を開催いたしました。
セッション
音声ブラウザをとおして見るウェブ
このセッションでは、中根さんが普段どうウェブを使っているか、具体的にどういう状況が「使いづらい」「使えない」状況なのか、ウェブがアクセシブルであることのメリットなどを、デモを交えながらお話しいただきます。
第1回 mgnアクセシビリティ公開社内勉強会 #a11y_mgn – megane.in | Doorkeeper

最初のセッションはAccSellの主宰としてアクセシビリティの普及に尽力している中根さん。ご自身も全盲のエンジニアです。
中根さんには主に「音声ブラウザを使用したデモ」を中心にお話しいただきました。
アクセシビリティの定義を『誰もがほぼ同じコストでほぼ同じ情報、サービスにアクセスできる』としていて、制作者としてそのことを知ってはいるものの、それがどの程度まで達成できているかを正しく評価できていないと痛感しました。
実際の制作者としてはやはり視覚的な情報が優先になりがちですが、中根さんが実際に音声ブラウザを使ってサイトを検索する様子をデモで拝見できたのは、参加者にとってとてもいい気づきが得られたと思います。
登壇スライド
デザイナーができるアクセシビリティ対応
守谷さんがデザインするにあたって留意しているポイント、また実際にChatwork株式会社のプロダクトで実践していることを実例を交えてお話しいただきます。
第1回 mgnアクセシビリティ公開社内勉強会 #a11y_mgn – megane.in | Doorkeeper

Chatwork株式会社のデザイナーである守谷さんからは、デザイナーができるアクセシビリティ対応のポイント「知覚・理解・操作」について解説いただきました。
単純な色のコントラストであっても、デザイナーが感じている印象と実際のコントラスト比では差異があったり、色覚障害の人にはかえって分かりづらいものになってしまったりなど、意識していないと気づけないポイントが多くありました。
併せて、アクセシビリティに対応するために実際に業務で利用されているツール類もご紹介いただきました。
登壇スライド
アクセシブルなウェブの実装のためにWAI-ARIAを使いこなす
桝田さんにはアクセシブルなウェブを実装するためにWAI-ARIAをどのように考えて使うか、または使わないかなど、WAI-ARIAの基本の解説から実際に実装する時のフローまでをお話しいただきます。
第1回 mgnアクセシビリティ公開社内勉強会 #a11y_mgn – megane.in | Doorkeeper

3つめのセッションは株式会社サイバーエージェントの枡田さんからWAI-ARIA、またセマンティックなHTMLについてお話しいただきました。
もちろんWAI-ARIAも大事ですが、それよりもまずは正しいHTMLを書くことでアクセシビリティ対応できる面は大きい、というお話が非常に印象強く感じられるセッションでした。
また、アクセシビリティ対応を進めていくためには「コーディングの腕力」が必要な場面もある、というお話も考えさせられました。
登壇スライド
質疑応答
モデレーターに伊原さんを迎え、登壇者3人とセッション中に出た質問をピックアップしてさらに深掘りして解説いただきます。
第1回 mgnアクセシビリティ公開社内勉強会 #a11y_mgn – megane.in | Doorkeeper

最後にfreee株式会社の伊原さんにモデレータとして加わっていただいて、登壇者のお三方とともにSli.doを使った事前・セッション中の質問をピックアップしていただいて解説いただきました。
アクセシビリティに対する考え方から実際の運用まで、具体的なお話をいろいろお聞きすることができました。
その場で会場から直接質問が出るなど、アクセシビリティに対して来場いただいた方もみな真剣に取り組もうとする姿勢が印象的でした。
まとめ
今回第1回めということで諸々準備不足な部分もありましたが、自分たちにとっても参加者の皆様にとっても非常に意義深い勉強会になったと思います。
次回開催のときにはもっと準備を万全にして、また次のステップに進めるような勉強会にしたいと思います。
登壇いただいた皆さま、参加してくださった皆さま、ありがとうございました。
